パンシェルジュ3級合格に向けた補足情報
パンシェルジュの練習試験や模擬試験を実施した上で、手元でまとめておきたい情報を記載します。 なお、情報にはChatGPTで得た回答を含みます。テキストから大きく外れていないかの確認のみ行っています。 パンの歴史 発酵パンの誕生 パンは、元々無発酵パンが食べられていました。 これは現在でもピタパン・チャパティ・トルティーヤとして食べられています。(https://delsole-komugigohan.jp/komugigohan/bread/genealogy.html) が、エジプトでたまたま野生の酵母が混入したことから発酵パンが誕生した。これを「神の贈り物」と呼びました。 ピラミッドの壁画等には発酵パンが描かれているそうなので、ピラミッド=エジプトで覚えると良さそうです! パン職人はギリシャで誕生。エジプトでのパンは、人々の日常の営みの一環で行われていましたが、文化の発展が目覚ましいギリシャに於いて製パン技術が複雑化(嗜好品としても発展)し、職として位置づけられた様です。 ライ麦パンの誕生 ライ麦パンは、BC700ごろに誕生しています。これはヨーロッパの気候が関連していると考えられており、寒冷地でも育つライ麦が使われるようになりました。 今でも東欧・北欧の寒冷地帯ではライ麦パンが食べられています。 同じころ、中国では春秋時代が始まったり、ギリシャでは都市国家「ポリス」が築かれていた頃でした。 日本でのパンの普及 日本には、16世紀にキリスト教の伝来と同じタイミングでパンが伝わりました。本格的な製パンは明治の文明開化により開始し、1875年(明治8年)にあんぱんが木村屋より明治天皇に献上されました。 パン屋名 創業年 代表的な功績 年代 木村屋總本店 1869年 あんパンの発明 1874年 ウチキパン 1888年 日本初の食パン「イギリスパン」を販売 1890年 中村屋 1901年 日本初の本格的なカレーパンを発売 1927年 ヤマザキパン 1948年 大規模製パン業として発展、日本最大手に 1950年代以降 なお、上記記載のカレーパン誕生は諸説あり、「名花堂」(現「カトレア」)が1927年に洋食パンとしてカレーパンを発表したことが、テキストには記載されています。 中村屋ではインド独立運動家ラス・ビハリ・ボース氏から伝えられた本場インドのカレーをヒントに、カレーパンを開発したそうです。 この時期は、関東大震災(1923年)の 復興期で新しいものが求められて誕生したのかもしれないですね。 練習問題では世界大戦復興期の1950年も選択肢として出されますが、このエピソードを念頭に置いておくと良いかもしれません。 パンの種類 フォカッチャ 「火で焼いたもの」の意味があります。 練習問題では、他に以下の選択肢があり、それぞれの意味を調べました。 テキスト記載のものは、出題の可能性があるかと思います。 大地の恵み そもそも小麦ができていることを恵みと捉えて使われているそう 神からの贈り物(テキスト記載) 発酵パンのこと。たまたま野生の酵母がついたことにより、膨らんだので、そう呼ばれていたそうです。 かまどの神 わからず。ギリシャ神話にパーンという神様が出てくるけど、料理関連のエピソードなし 中国のパン テキストには、饅頭・包子・薄餅が紹介されているが、練習問題の選択肢にいきなり空心餅が登場。 以下の程度を理解しておけば良さそう。 饅頭 日本の所謂饅頭とは違い、具がない。 包子 具がある饅頭。小籠包の包はここから来ていると覚える。 薄餅 北京ダックに使われる。クレープと覚える。 空心餅 西太后が好んだと言われている。パンを半分にしてそこにひき肉を挟む料理。ハンバーガーと覚える パンの製法 材料の役割 小麦・イースト以外の材料は以下の通り。 材料 役割 備考 水 温度調整・グルテン生成・イースト発酵補助・溶剤・でんぷん吸収補助 水分量によって、仕上がりが変わる。少ないと小さくいびつで固い・パサつくパンになる。多いと膨らまずぼそぼそしたパンに 塩 イースト活動遅延・グルテン引き締め・雑菌防止・焼き色作り・風味を引き出す ないとべたつき、ガスの保持力がないためしぼむ。焼き色がつかない。多すぎると伸展性がなく小さく縮まる。 砂糖 イーストの栄養源・老化遅延・焼き色作り・甘みを付ける 入れすぎるとイーストの働きを抑制する。表面も焦げやすい 油脂 老化遅延・伸展性向上・成形容易・柔らかくする・風味良くする・潤滑剤(切りやすい) イーストと混ぜると活性を損なう。多く入れるとブリオッシュなどのしっとりパン、少なくなるとフランスパンの歯ごたえに 乳製品 栄養強化・焼き色向上・老化遅延・味と香りの向上・発酵遅延・ボリューム抑える(クラムのきめ細かく均一) 牛乳に含まれるラクトースが焼き色を向上する 卵 栄養強化・風味向上・老化遅延 しっかり解いて(ゲル化防止)使う。発酵時間が長いと臭くなる 製パン方式 製法名 別名 製法の特徴 覚え方・関連付け ストレート法 直こね法 一度に全材料を混ぜて仕込む最もシンプルな製法。発酵時間が短い。 「ストレート=直球勝負!」全材料を一度に混ぜるストレートな作り方。家庭向き ノーパンチ法 - 捏ねた生地を発酵させる際に、パンチ(ガス抜き)を行わない。ソフトな食感になる。 「ノーパンチ=手を加えない」途中で生地を叩かずに発酵させる 中種法 スポンジ法 小麦粉の一部と水、イーストを先に発酵させ、後から本ごねする。風味・老化耐性向上。 「中(なか)だね=まずは準備!」事前に種を作ってから仕込む 。角食・菓子パン向け。日本の大手製パンで採用 オーバーナイト中種法 - 中種法の一種で、長時間低温発酵(通常12~16時間)させる。風味がより豊かになる。 「オーバーナイト=一晩寝かせる」じっくり熟成 サワー種法 - 乳酸菌や天然酵母で長時間発酵。酸味があり、風味が強い。ライ麦パンに含まれるペントサン対抗法 「サワー=酸っぱい」酸味がある独特の風味 ポーリッシュ法 液種法・水種法 水分量が多い中種を前日から仕込み、本ごねする。風味がよく、軽い食感になる。乳製品を添加しないと風味に欠ける 「ポーリッシュ=ポーランド式」湿った種を作る。フランスパン向き 老麺法 老麺種 以前作った生地を種(発酵生地)として利用。中華まんやフランスパン向き。 「老麺=熟成生地」伝統的な方法でコクを引き出す 加糖中種法 - 中種に糖分を多く含ませ、甘いパン向き。老化しにくい。 「加糖=甘い」ふわふわな菓子パン向き アンザッツ法 - 酵母の一部を前もって発酵させ、少量のイーストで本ごねする。発酵時間が短縮できる。 「アンザッツ=準備」少しだけ発酵させて効率アップ 100%中種法 - 全量を中種として仕込み、長時間熟成させる。非常に風味豊かで日持ちが良い。 「100%=全て中種」最大限の熟成で奥深い味 焼成による生地変化 生地温度 生地の変化 覚え方・関連付け 45℃ 生地の流動化(グルテンの結びつきが緩む) 「45(しっかり)流れる」 → 生地が柔らかくなる ~60℃ オーブンスプリング(急膨張) 「60(むくむ)オーブンスプリング」 → 発酵ガスが急膨張! 60℃ 酵素活動停止(アミラーゼ、プロテアーゼの働きが終わる) 「60でストップ定年退職」 → 酵素が機能しなくなる 75℃ 気泡の固定(生地が固まり始める) 「75でナ(7)イス固(5)定!」 → 気泡が固まり、形が定まる 85℃ パンの輪郭の形成(形状がほぼ確定) 「85でカッチリ形作る」 95~96℃ クラム(中身)とクラスト(表面)の形成 「95(クラム)・96(クラスト)」 → パンの完成へ! 食品衛生 細菌 細菌は80%が水分で構成。乳児の水分率(70%)よりちょい高めと覚える。 ...